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2026-10-06

相続した収益物件、管理会社との契約はどう引き継ぐか

相続収益物件賃貸管理

親が経営していたアパートやマンションを相続することになったものの、「入居者との契約はどうなるのか」「管理会社に何を伝えればいいのか」が分からず戸惑っている方に向けた記事です。賃貸物件の相続でつまずきやすい順に、確認しておきたいことを整理します。

1. 入居者との賃貸借契約は、自動的に相続人へ引き継がれます

まず知っておいていただきたいのは、入居者との賃貸借契約は、特別な手続きをしなくても相続によって相続人に引き継がれるということです。相続財産は相続人全員の共有(共同で所有している状態)になり、それぞれの相続分に応じて故人の権利義務を引き継ぐと法律で定められています(民法第898条・第899条)。賃貸物件の「貸主」という立場も、この権利義務のひとつにあたります。

相続人が複数いる場合、遺産分割(誰がどの財産を引き継ぐかを相続人どうしで決めること)が終わるまでは、相続人全員が共同で貸主の立場を引き継いでいる状態になります。家賃を受け取る権利も、修繕などの義務も、相続分に応じて全員で分け合う形になります。

2. 敷金は「引き継ぐもの」として扱われます

敷金(入居時に預かっている、滞納家賃や退去時の原状回復費用など、入居者が負う債務を担保するための預り金)についても、貸主が変わる際は新しい貸主が引き継ぐという考え方が実務上定着しています。このため、相続人が入居者から預かっている敷金をそのまま引き継ぎ、将来その入居者が退去する際には、相続人が敷金を精算して返還する取扱いとなるのが一般的です。

「敷金の記録がどこにあるか分からない」という場合は、管理会社に預かっている場合が多いため、まずは管理会社に確認することをおすすめします。

3. 家賃の振込先を変更する

家賃が故人名義の口座に振り込まれ続けていると、口座が凍結された際に家賃を受け取れなくなったり、後で相続人の間で分配し直す手間が増えたりします。管理会社が家賃を代理で徴収している場合は、管理会社に連絡し、振込先の口座を相続人(または遺産分割が終わるまでの受け皿となる口座)に変更してもらう手続きが必要です。

入居者から直接家賃を受け取っている場合は、入居者本人にも新しい振込先を伝える必要があります。この際、「貸主が変わったこと」を通知する書面をあわせて送ると、入居者に無用な不安を与えずに済みます。

4. 管理会社との契約(管理委託契約)を確認する

物件の管理を管理会社に委託している場合、その委託契約は故人と管理会社との間の契約です。委託者が亡くなった後に契約がどう扱われるか(そのまま相続人が引き継ぐのか、名義変更や結び直しが必要なのか)は、契約書の定めや管理会社の運用によって異なります。相続が発生したら、まず管理会社に連絡し、契約の扱いと必要な手続きを確認しておくと安心です。必要書類も管理会社ごとに異なるため、早めに問い合わせることをおすすめします。

あわせて確認しておきたいのが、共用部分(廊下や階段、集会室など、入居者が共同で使う建物の部分)や、駐車場・外構などの敷地部分の維持管理の状況です。修繕計画や積立金の有無、直近で予定されている工事なども、管理会社から引き継ぎを受けておくと、その後の運営がスムーズになります。

5. まずは現状の「棚卸し」から

賃貸物件を相続した直後は、契約書・敷金の記録・管理会社との契約内容など、確認すべき情報が一度に増えます。まずは物件ごとに、①借入(アパートローン等)がある場合は金融機関への連絡・返済口座の確認、②相続登記(不動産の名義変更。2024年から義務化されており、自分が相続で不動産を取得したと知った日から3年以内が期限です)の要否、③入居者との契約状況・敷金残高、④管理会社の連絡先・共用部分の状態、という順で整理することをおすすめします。

こうした確認を進めるなかで、「このまま賃貸経営を続けるか、売却するか」を考える機会にもなります。相続登記や遺産分割の進め方については、行政書士・司法書士・税理士などの専門家をご紹介できます。

当社では、収益物件の無料査定や、売却をお考えの場合の仲介のご相談、あわせて相続に関するご相談も承っております。対応エリアは神奈川県・東京都・埼玉県・栃木県です(ヴィーナスリアルエステート株式会社/神奈川県知事(1)第31910号)。お問い合わせフォームにご記入いただければ、担当から折り返しご連絡いたします。ご相談内容欄に、ご都合のよい時間帯もあわせてお書きください。

相続不動産のご相談は、行政書士監修のヴィーナスリアルエステートへ。